Multi-center Observational Choking Investigation (MOCHI)
もちシーズン到来! 窒息事故を防ぐために知っておきたいこと
窒息の治療、研究、予防、教育を行う
窒息の際にどう対応すればよいのかを、一般の方でも分かりやすく説明します(解説動画URL)。
この内容は日本蘇生協議会の「蘇生ガイドライン2020」に基づいています。
1. 咳ができる場合
まず、患者に意識があり、咳をしたり声を出すことができる場合は、無理に手を出さず「しっかり咳を続けてください」と促します。咳だけで詰まったものが取れることがあります。
2. 背部叩打法(図1)
もし咳をしても改善しない場合は、背中を叩く方法を試します。以下の手順で行ってください:
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患者の後ろに立ち、少し前かがみにさせます。
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片手で患者のあごを支え、もう一方の手の付け根で肩甲骨の間を強めに叩きます。
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叩いた後は、口の中を確認し、詰まったものが取れたか確認します。 成功すればそこで終了。取れない場合は次の方法に進みます。
3. 腹部突き上げ法(図2)
背中を叩いても改善しない場合に行います:
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再び患者の後ろに立ち、腕を患者の脇の下から回します。
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一方の手で拳を作り、もう一方の手でその拳を包みます。
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拳を患者のおへそとみぞおちの間に当て、斜め上に素早く押し上げます。 この方法は強い圧力をかけるため、妊婦や乳児には使わず、「胸を押す方法(胸部突き上げ法)」を使います。
4. 胸骨圧迫(図3)
患者が意識を失った場合、すぐに仰向けに寝かせて心臓マッサージ(胸骨圧迫)を始めます:
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胸骨の下半分を1分間に100〜120回のペースで、5〜6cmの深さで押します。
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押した後は胸が元の位置に戻るようにします。
医療従事者が現場にいる場合は、専用の器具(マギル鉗子)を使って気道内の異物を除去することもできます。


予防
食品は小さく切り、食べやすい形状に
しましょう。特に高齢者や幼児には、
一度に多くを口に入れないように注意が必要です。

応急手当
もし窒息が起きた場合は、以下の手順を迅速に行いましょう:
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背部叩打法(背中を叩く)
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腹部突き上げ法(ハイムリック法)

救急要請 (119)
応急手当を行っても異物が取り除けない場合、すぐに119番通報してください。専門家による処置が必要です。